天泣
稲葉曇
3:28真っ暗闇に照らす星が あたしのまぶたを撫でる 懐かしい声が聞こえる とても寂しくなってく 真っ暗闇の向こう側から あたしを呼ぶ声がする 置いてきぼりの星屑を 両手のひらに集めてく 君が目印なんだ町外れな裏のル一ト 明日はもっともっと曇っていると思うから あたしはここにいるよって足りない光を集めてって 今夜を明るくしている 星が 暗くなってく あたし追いかけてる むかし見えていた世界の星が 息を声に変えてく夜 ああ 繋がってそうな星と星を探す ああ もっと高くへ声を迪辿って歩いていく ああ 見えづらくなった意味は分からないから ああ 星屑を持った手で閃きを眺めてる 真っ暗闇の向こう側から あたしを呼ぶ声がする 置いてけぼりの星屑を 拾って足元を照らそう 君の落とし物を返すあてはあたしだった とっくのむかしにいなくなっているから 星屑のにおいを持った覚えたての意味を鳴らして 今夜の明るさに眩しさを足す 星が 暗くなってく あたし追いかけてる むかし見えていた世界の星が 息をよるに変えてく夜 ああ 暗闇を好いて星と星は消える ああ 懐かしくなった意味を迎えに歩いていく ああ 夜の循環にきみを纏った声が鳴る 星が 暗くなってく あたし夜を照らしてる 遠く見えていた世界の星が さよならあたしに告げる夜 ああ 消えてしまった星とあたしを重ねる ああ もっと近くへぐちゃぐちゃに歩いていく ああ 目印はどんな声でも構わないから ああ あたしがいなくなるどうされても明るように する