星空に消ゆ - Hoshizora Ni Kiyu
Diao Ye Zong
5:29揺蕩う それは脆くしかし強固く 揺らめく 決して結ばれぬファンタジィ とろけるような 自他の隔て ひびわれて せめぎあうそのはて 夢と現のたわいあわい Z対領域の拡散 究極の真実が横たわる 誰もが抱える 不安を隠した 心 最奥に そっと疵をつけ 爪を剥き出しにして 引き摺り出す (あなただけが進んでしまって) 越えてはならないその一線に (いつか私はお払い箱なの) 踏みとどまるように手を引いても (あちらに目を向けるあなたを) あなたはこの手を振り払って (理解できなくなる前に) 何処までも進んでいってしまうの 知り得ない 知り得ない あなたが まざりあう≪常識/非常識≫は こんな薄っぺらい防壁で隔てられていたのに たった一つの真実さえ いったい何を拠所にしていいの? 微かに 零れ落ちずにいる記憶 本物 覚えがある まぼろしと なる ひとりよがりに 空を抱いては かつて 歌われる子守唄 死人に塗れたマザーグース 秒で変わる∃ 愛と憎しみのアマルガム 無限の心音に溺れゆく小さな自分がわらうこえ もうなにもこわがることはないのね? ゆれてゆれてとけてしまう あなたの かお も たましいも もう そのなにもかも おもいだせないの まざりあう≪常識/非常識≫は どれほど大切なものを守っていたのでしょう たった一つの真実さえ けしてそのままにしておけなかったのね そうよ 傍にいながらにして 他者こそがいつだって最大の非常識 けれどその境界さえももう ヒトという全ての愚かしさとともに さあ 夢でいましょう 幻想でいましょう 不確かな泡沫のあわいに 終わりもなく始まりもない ただの夢へとなりましょう