Coral Tide
Omoide Story
3:09静かな夜のテーブルの上 ひとりぼっちの食事の音だけ フォークもナイフもいらないよ 手でつかむ あの温もりだけでいい 話さなくても伝わる 目を閉じれば君がいる気がして 遠くで笑う声が響く 胸の奥で少しだけ切なくなる 何気ない日々の欠片を 拾い集めては心満たす 過ぎ去った時間の中で まだ君を探している 雨の音に紛れて響く 君の声が風に溶けてく 消えそうで消えない影が 僕の胸に灯りをともす 夢の中で手を伸ばせば すり抜ける君の温もり だけどそれでも忘れはしない 触れられぬ距離のぬくもりを フォークもナイフもいらないよ ただ隣にいるだけでいい 言葉よりも確かなものを 二人だけの食卓で感じてた 時は流れ季節は変わり 君はどこか遠くへ行ったけど 心の中の小さな場所で 今も君が微笑んでいる 涙をこらえて歩く夜道 星の光が僕を照らす フォークを置いたその瞬間に 思い出が優しく溢れだす 忘れたくない あの味わいを いつかまた会えるその日まで 手でつかむ温もりだけで 僕は生きていけると思うんだ