Coral Tide
Omoide Story
3:09カーテンの隙間から こぼれた光が ほほをなでた スマホの画面は まだ見たくない 昨日の続きに 会うのがこわくて ゆっくりめの朝が 今日だけは 味方に思えた 忘れたふりのままで 窓を少しだけ開けた 風が 何も言わずにすぎた トーストの匂いも どこか遠くに感じるのはなぜ? 洗い残したマグカップ あの人が使ったまま ゆっくりめの朝が 昨日より 少し優しくて 答えを出せないまま 日付だけが 進んでいく あぁ もうすこしだけ このままで 鳴らない目覚まし 意味がある気がして あの日 最後に見た 笑った顔を 思い出してた ゆっくりめの朝が 忘れかけた声を運んだ 言葉にしなくても ちゃんとここにある気がした 静かな 静かな 始まり