春宵胡蝶 - Spring Evening Butterfly
Sennzai
4:50瞳空と見た虚しさと然り、 霞んでゆく。 一人集めていた吸息と光、 灯された意。 嵩み応えずも削がれた一片、 弧を差し伸べ。 喘ぐ単純な永久ず相を。 満たされた夢と言葉で返し降りた、 仮初で今日が揺らいでも。 影付く貴方を見た; 害を得て生まれ要る。 緋が変わる有限の慨導凝らして。 朝を食み自我を殺して。 きっと愛染の献奏融かし懺悔の、 遠く声を澄める。 揺れる弧の宇。 楔の片過去が軋む。 逃げた先独の界、 私と青狭い視界と。 忘れた名前解けないの。 ここにいる、ここにいるのよ、 乞いしくて呼んでいるの。 誘う無限の塵候侵して。 夕を食みニ度も縋った。 きっと緋の青と、 鮮華焼き付いた手の; 遠く声が響く。 緋が変わる有限の慨導凝らして。 朝を食み自我を殺して。 きっと愛染の献奏融かし懺悔の、 遠く声を澄める。 暴く無限の塵候侵して。 夕を食み意図を探った。 きっと緋の青と、 鮮華焼き付いた眼の; 遠く声は消える。