花瓶 - Kabin
Tele
3:28君からする死の匂いは 焼きたてのパンに少し似て トースターの底 溜まっていた 思い出を愛し損ねている 忌諱からくる庇護し合いは 外来の花が育つようで 水面を全て埋め尽くした 美しく 息が 詰まる 息が詰まる 日々 絡まる譲り合いは コンセント積もる 埃の匂い ある朝全てがなくなってしまっても 多分いいんだろう 木々さざめく庭の端で 爪先立ちを繰り返す 諦めた後啜る珈琲は 少し甘い ダクトに流れる暮らし 額縁の中にしまう後悔 馬鹿げている世界を 踏み越える度に悲鳴が響いた 解けてゆく 君の身体 心も 包帯のようだった ようだった ah 鞄の中 溢れていた 水筒に肩を落としながら ガードレールが 1-1 ゴールの旗を目指していた 煙が昇って行く 諦めたあと啜る珈琲は 少し甘い 少し甘かった 割れた電球の破片を金属バットで端にやる 階段に座り 眠りにつく眠りにつく 明日また 僕じゃないといいな 明日には 僕じゃないといいな ぐにゃりと歪んだ 足元の何か 馬鹿げている世界を 踏み越える度に悲鳴が響いた 解けてゆく君の 結び目に僕はなれやしなかった 馬鹿げている世界を 振り返る度にケラケラ笑った ふざけている 未来は 生き延びた灰の溜り場じゃないんだ ささくれだつ 君が優しさと呼んだ硝子を飲み込んだ 飲み込んだ