彗星のパラソル - Suisei No Parasol
Endorfin.
4:11「深い森の何処かに 恐ろしい魔女がいる?! そのおぞましき住処には 近付いてはいけない」 そんな噂を気にもせずに、やって来る様な者やつが 本当に現れたとしたら、どう出迎えてやろうか? ―そうして思い描くのは... "いたいけで、優しげで..."そんな『少女』を装って 道を示す振りをしながら、まずは誘き入れようか? そうして家に入れてしまえば あとは全てこちらの為すが侭に どうやって脅してやってもいいのさ! さて、何を見せてやろうか...? 「深い森の何処かで 道に迷ったならば 傍の少女に声をかけ、道を尋ねてみれば」 ...そここそが「魔女の館」だと知らずにな!! 『気づくのが遅かったな? お前は踏み込んだのだ。邪悪な魔女の住処へと、 愚かにものこのこと』 告げるのさ冷酷に、有らん限り恐ろしげに。 引き攣らせたその表情かお、さぞかし見物だろう。 そうして、手玉に取るかのように。 芯まで凍るほど怯えさせては。 ここに来たことを死ぬほど後悔させてやるのさ! 『あー?足掻くだけ無駄だぞ。 森に足を踏み入れる者の末路など、 最初から決まりきっているのだから。』 決め台詞は、"野晒し髑髏どくろ"?、或いは、"骨すら残されず"? ...何れにせよ、そいつはもはや、逃げられはしないのさ! そうして"晩餐うたげ"が開かれる... いざ踊れ 踊り狂え そうして野蛮に嗤い猛る いざ歌え 歌い狂え そうして邪悪に嗤い猛る 木魂する 恐怖の声 叫んでも誰にも聞こえない! 木魂する 絶望の声 喚いても誰にも聞こえない! 晩餐うたげはそして、頂点へと。 "食材そいつ"はただ泣き叫ぶのみ。 そして止めに、持ち出すのは 最期を飾る「マスタースパーク(空撃ち)ひかりのまほう」 晩餐うたげはそして、終焉へと。 "食材そいつ"はもはや気を失って。 そして最期に、ひとしきり、 私が笑い終えたのならば。 ああ、そこには、もう、何の音も、聞こえない... ―ということが、あるいはいつか。起こるかもしれないから。 深い森の何処かで、今日も私は暮らすのさ!